当方は受注のうち95%が元請け案件で進んでおり、ほとんどのお客様が社長さんや執行役員の方となります。その場合、私がデザイン案件推進にあたり気を付けている心がけを書かせていただきます。

・ざっくりしたご要望から始める

特にデザイン系のお仕事は発注がざっくりしがちです。

「とにかくかっこいい画面が欲しいんだ」

「世界にひとつのホームページが欲しい」

「お客の言いなりになるのではなく、俺たちが作りたいものをつくるんだ。だって、そうしないと世界は変わらないでしょ?」

そうしたご要望を受けた場合、ざっくりとした話を具体的な話に落とし込みます。

・「カッコいい画面が欲しい」といわれたら。

逆に考えるとカッコ悪いとは、何かがズレているからカッコ悪くなります。反対にカッコいいとは芯を食っているからかっこよく映ります。そう考えると『このボタンの利用者さんは現場長であり、老眼気味で軍手もしたままiPadを触るため、大きめのボタンが良いはず』という議論が生まれます。

・WHOを定義するとWHATは比較的かんたん

こうした議論からスタートするお時間があれば、あとはそうした「芯を食った選択」を積み上げて、全体を調整すれば自然とできあがりはかっこよくなります。

一方で、お客様がそうした議論をお求めにならず、シンプルにモダンに寄せたいんだというのであれば、私ではなく若いフロントエンドエンジニアがスクロールするとくるくる画面がまわるような実装をすれば、モダンにはなります。(ただし数年後にカッコ悪くなるリスクはありますが)

こうしたディスカッションを通じ、本質的な選択を積み上げていけば、仕上がりはおのずとかっこよくなってくれると思っています。コスパおよびタイパを求めるお客様にも、初期の話し合いを大切にしながら進めていけば、私に望まれる成果を出していけるのではないかと思っております。